防音材の種類
防音とは、音を防ぐことであり、1.音を遮蔽する遮音、2.空気音を吸収する吸音、3.音(固体音)の振動を抑える防振、などの方法があります。
遮音
音を遮るために素材の密度が高く、頑丈にできているものが多くあります。遮音材としては、例えば、石膏ボードや、高い遮音性能を持つ鉛を原材料とする鉛シート(遮音シート)などを“取り付ける”だけの既製品もあり、既に住んでいる部屋に対する施工であっても、これから住宅を建てるという場合であってもどちらにも採用しやすい防音材です。吸音材
吸音材は、音を吸収する効果のある材料であり、音の共振や反響等を防ぐものです。吸音材として、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォームが主に用いられます。グラスウールは、ガラス繊維系の断熱材ですが、吸音性にも優れており、低音域から高音域まで幅広い吸音効果を期待できます。
ロックウールは、高炉スラグや天然の岩石を原料とした繊維系断熱材ですが、繊維間に詰まった空気が音のエネルギーを吸収する性質を持つため、吸音材としても使用されています。
ウレタンフォームなどの発砲系の材料は、気泡が連続することにより適度な通気性をもつ防音材で、音の振動が、ウレタンフォーム内部で減衰することにより、吸音効果が発揮されます。
防振材、制振材
防振材は、振動を吸収・抑制するための素材で、固体音を低減、あるいは防止する材料であり、防振ゴム、空気ばねなどの弾性体が挙げられます。